千羽鶴の製作 / by RK

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愛里の姉の里穂です。

彼女のプロジェクト 石巻の為に千羽鶴を:津波を乗り越えて を一緒に手伝っています。

このプロジェクトの支援金が73人のサポーターのお陰で$2,831に達成しました!

支援してくれた方々、そしてこのプロジェクトの存在を広めるのを手伝ってくれたみなさんに感謝します。

私は現在日本に住んでいるので、妹が実際に鶴を作っているところをまだ見た事がありませんでした。

先日、千羽鶴に使う紙と鶴を作るのに立ち会ったので、みなさんにもどのように作られるかお見せします!

ステップ1:紙の下準備

紙を作る場所はアリゾナ州立大学の芸術学部の研究室です。

まず始めに青酸カリウムとクエン酸第二鉄アンモニウムという薬品を混ぜ合わせます。

「青酸カリウム」と聞いて、思わず妹に「危なくないの?」と聞いたところ、「気をつけてね」という返事しか返ってきませんでした。

なんとなくジェームズボンドの映画にいるような気分で浮かれてしまった自分。

混ぜ合わせた薬品を3つのサイズに予め切っておいたトレーシングペーパー(透写紙)丁寧に塗っていきます。

このトレーシングペーパーも特別なものらしく、濡れても破れないものを探し出すのに苦労したらしいです。

「試行錯誤の連続だったよ」、と妹は言っていました。

薬品を塗り終えたら、紙をこの引き出しみたいなところに並べて乾かします。(この引き出しの名前は忘れちゃいました。)

重ならないように丁寧に並べて、約10分ほど待ちます。

ステップ2:羽模様

紙が乾くのを待っている間に羽模様を「プリント」する準備にかかります。

フォトフレームのようなものを取り出して、額の中に羽を並べていきます。

羽の上に薬品でコーティングされた紙を並べます。

紙の色はこの時点ではまだ黄色ですが、ご心配なく。

羽と紙をフレームしたものがこれ。

一つのフレームに紙のサイズによって4枚から25枚程入ります。

フレームは結構重くて、自分は一度に二つしか運べませんでした。

でも愛里は何度もやっているらしく四つ一度に持ち上げてました。さすが。

ステップ3:日光露出

ここからがすごいところ!

フレームを外に持ち出し、太陽の光に当たるように並べます。

太陽の光が紙の黄色い色を青に変えるらしいです。

日光に当ててから数分後。紙の色がすでに変わってるのが伺えます。アリゾナの熱い太陽はこれにもってこいですね。

10分後。もう少しで完了。

紙の緑っぽいトーンが消えたらオッケーだそうです。

仕上がった時の青のトーンはこのプロセスでどれくらい日光を浴びたかによって変わるみたいです。

30分後、完了!

羽が重なっていたところは黄色いままなのが見えますか?

この部分は太陽の光に当たっていなかったので紙の色が変わっていないんです。

ステップ4:洗浄、そしてまた薬品

まず紙に着いている薬品をきれいな水で洗い流します。

これで紙の黄色い色が落ちます。

何度も水を変えながら、紙から黄色い色がなくなるまで洗います。

そしてもう一つのトレーに過酸化水素を入れます。

これで紙を酸化させて、綺麗な紺色にします。

羽模様がくっきりと浮き上がってきました!

そしてもう一度洗浄。

紙が破れないように丁寧に、薬品をちゃんと洗い落とします。

ステップ5:乾燥

紙を一枚ずつ厚紙に貼り付けます。

重要なのが紙がちゃんと濡れていて、シワにならないように貼り付けること。

ここで適当にやってしまうと、乾かしたときに紙がくしゃくしゃになってしまいます。

そして上からもう一枚厚紙を重ねて、ヒートプレスにはさみます。

ヒートプレスはホットサンドメーカーみたいな感じで、結構熱くなります。(最高175℃)

濡れた紙を入れるとジューッと音が鳴って、湯気が出てきます。

10分後にヒートプレスから紙を取り出します。香ばしい匂いがちょっとしました。

紙が焦げないようにヒートプレスに入れる時間も重要です。

紙が出来上がりました!

紙を作っている作業を横で見ていて、思わず妹に「一枚だけ作って後はコピー機で刷ればいいんじゃない?」と言ってしまいました。

すると彼女はこの手間のかかるやり方には意味があると教えてくれました。

一枚一枚の紙を時間をかけて作るのは、紙と鶴に一つ一つ思いを込めているからだと言いました。

紙の青い色は石巻の海を表していて、3月11日に津波で命を失った方達への思いを込めています。

そしてこの青は石巻の空も表しています。みんなの願いや思いが鶴と一緒に空へ届くようにという意味です。

日本の古くからの言い伝えのように、愛里はこの鶴が石巻の復興と人々の回復の手助けになることを祈って作っているのです。

ステップ6:トリミング&鶴を折る

鶴を折り始める前に、紙を正方形に整えます。

薬品や熱で紙が縮んでしまうので、一番最後に調節します。

まず三角に折って、どこを切り落とさなければいけないか決めます。

そして余分な部分を切り落とします。

微調整はハサミで行います。

ここでやっと鶴を折り始めます。

どうやって愛里が折っているかはこのビデオで見れます: [youtube http://www.youtube.com/watch?v=IRUdBR2Sl78]

愛里はもう何羽も折っているので1分50秒以下で折れるようになったそうです。

私は鶴を一羽折るのに3分以上もかかりました。もっと練習しなくちゃ

どうでしたか?

私自身、紙と鶴を作るのにこんなに時間がかかると思っていませんでした。

みなさんに送られる鶴たちの一羽一羽にいっぱい想いが込められています!

楽しみに待っていて下さい。